駄目人間逹 の Wall Of Death

鬱患者の駄目人間が好きな音楽のコトをダラダラ綴るブログ

Far Beyond The Sun / YNGWIE MULMSTEEN’S RISING FORCE 弾いてる時の顔がいい

ライジング・フォース(紙ジャケット仕様)

HR/HMの世界は広大で、同じ音楽のグループとして扱っていいのだろうか?と思えるほどに様々な音像、スタイルが存在している。もはやカテゴライズは意味をなしていないとはいえるのだけど、共通性もいくつは残されていたりする。例えば「熱さ」とかね。この言葉にするとあまりにチープな特徴は、しかしHR/HMの根底を常に流れる地下水脈だと思う。わたしは比較的騒々しいタイプの音楽を好んで聴くほうだと自分では思うのだけど、メロディやハーモニーの整合性が嫌いなのかといいえばそうではなくて、むしろアカデミックな音楽教育を受けた経験も手伝ってクラシカルな作品も大好物だったりする。

そんなわたしでは、クラシカルな要素というものをHR/HMにはあまり求めない。どうせならそのあたりの好みが合体すればいいのにと思いつつも、何故か融合するコトはなかった。いわゆる「様式美」系のサウンドや作品には、手が伸びにくい。しかし、そうはいってもどうしても避けて通れない作品というヤツがいくつか存在していて、これはもう好みだとかジャンルだとかを問答無用に飛び越えて、わたしの心臓を貫いていく。貫くと同時に、熱いナニかを胸に残す。

この曲は正にそんな曲だ。テーマのコード進行そのものも扇情的で素晴らしいと思う。いわゆる「速弾きギター」というヤツで、正直ここまで「弾き倒す」ギタリストは彼をおいてそう居ない。テクニック的な解説はいくらでもできるけど、とりあえずはそういうのを一切無視してくれていいと思うんだ。楽器演奏を極めていくと一つの到達点として、ここまで「弾く」コトができてしまうんだね。そうまでして表現しようとしている世界観の「憂い」も個性的で説得力があると思う。ただ単にスケールにおさまる単音を高速にピッキングしているだけにとどまらない、ある意味で非常にワイルド、もっといえば苛烈に下品な魅力が溢れていると思うんだよね。「美醜の対比」というものに、わたしは強く惹かれがちで、この曲などにはそういう感動を覚えちゃうんだな。

インギーはインストだけじゃなくて別のヴォーカリストを擁した形での作品も発表している。でもわたしとしては、インギーを聴く時は、流麗なフィンガリングを思い浮かべながらギターの音だけがドヤ顔して迫ってくるような作品がいいなって思う。最初はちょっと驚くかもしれないね、わたしは最初かなり驚いて否定的な捉え方をしていた。でも超有名曲だったコトもあって、何度も耳にする内になんだか胸の奥がうずいてしまった。「メタルの魂」なんていうと恥ずかしすぎてきゃーやめて顔みないでって感じだけど、そういうモノを感じてしまったのだから仕方ない。そしてわたしは反応せざるを得なかったというわけ。この頃のインギーは、とにかく神がかっていると思う。

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