駄目人間逹 の Wall Of Death

鬱患者の駄目人間が好きな音楽のコトをダラダラ綴るブログ

Philip H. Anselmo & The Illegals / Bedridden 地下室の入り口の扉

Choosing Mental Illness As A Virtue

PANTERA界隈の、一旦の最後は、やっぱりこの人フィリップ・アンセルモ。1990年代のメタル・シーンを牽引したPANTERAでは、声の威力が聴く者の耳に強い印象を残した。フィルのスタイルに似たヴォーカリストが、PANTERA登場以降溢れかえったのを覚えている。「This Love」での静かに歌い上げる雄々しさから、「Fucking Hostile」のアグレッシヴな咆哮まで、彼のレンジは決して生半に真似できるものではない。自らを「ヘヴィ・メタル・バンドである」と標榜し続けていたPANTERAだったけど、フィルは在籍時から既に開始していたサブ・プロジェクト「DOWN」では、早い段階からハード・コアでよりストレートな地下音楽への歩み寄りを見せていたと思う。

そして現在、フィルがメインの活動として継続しているバンドがこの「PHILIP H.ANSELMO & THE ILLEGALS」である。

もうね。バンド名からしてやっちまった感があるけど、それだけじゃない。ジャケットもシンプルで複数の写真をコラージュするなどは、初期ハード・コアや初期グラインド・コアの常套手段だったよね。つまり、そういう世界観を表現してるぜ、って意味であっていると思うんだよね。

音を聴いてもらえれば一瞬で判るように、彼は地下世界に完全に降りていったんだね。ブラスト・ビートとブレイクの応酬。シンプルでスピーディなリフ。そしてもう少し聴き進めてもらえると更に判ると思うんだけどこのバック・バンド、中途半端なテクニックの面々ではないぞ、というコト。

表現している世界観の好き嫌いはあると思う。でもPANTERAや、メンバーのその後を見聞きした後で味わうと、それぞれ全く違う方向に向かっていて、なんとも複雑な気分になる。PANTERAに限らずバンドというものは、表現形式が複数人によって構築される芸術である以上、様々な芸術的志向があるタイミングにたまたま重なり合ったという「奇跡的な出会い」によって、偶然生み出された結晶のようなものなのかもしれない、なんて気持ちになる。

PANTERA界隈の音楽はまだまだあるので、また折を見て紹介したいなって思っている。

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