駄目人間逹 の Wall Of Death

鬱患者の駄目人間が好きな音楽のコトをダラダラ綴るブログ

Touch Me I’m Sick / MUDHONEY グランジの夜明け

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グランジ。1990年代を回想するならこの言葉がまず想い浮かぶ。ただ、わたしがこの単語を認識したのは比較的遅い方だったような気がする。つまり、音楽のカテゴリとしてのグランジに相当する一派のコトを、オルタナティブ・ロック、通称オルタナと呼んでいたからだ。オルタナ系ねああはいはい、みたいな会話をよくしていたと思う。一般的にいうなら1991年から翌年にかけてがグランジ元年だろうか。有名バンドがヒットを飛ばし華やかなメタルの空気は一瞬で消し飛んだ、という印象を持っている。

わたしはというと、音楽のジャンルや方向性についてはかなり寛大、というか鈍感な方で、世間的に廃れたものでも気にせず好きでいられたうえに、新しく流行し出したニュー・カマーでも特に抵抗感なく飲み込むコトができた。飲み込んだうえで気に入らないコトもあるけどというか多くの場合で気に入らないのだけど、咀嚼して判断する行為そのものを楽しめるタチなのだ。つまりオルタナじゃなかったグランジについても、わたしが元々メタル・ファンだったからといって敵視するようなコトはなかった。むしろ、なんで今頃沸いてるのか?と不思議な感じがしたものだった。と同時に、何かが生まれてジワジワと世間に浸透し始めたと思っていたらある臨界点を超えた瞬間一気に世界中に広がり大きな渦を作る様、というヤツを「これがそうかあ」と感動的に眺めるコトができた。なかなかエキサイティングだったな。

さてそんな想い出はまあいいとして、MUDHONEYである。わたしがこのバンドというか曲を知ったのはデビューからしばらく経っていた頃だったと思う。友人から突然、知っていて当たり前の出来事のように「で例のマッドハニーのコトなんだけどさ」と語りかけられたコトがきっかけだった。なぜそんなコトを覚えているのかというと、わたしが知らなかったコトに対してひどく驚かれたうえにそんなコトも知らないのかといわんばかりに笑われて、イラっとしたコトを永く根に持っていたからだ。心配めさるなその友人とは今でも仲がいい。つまり音楽がつなぐ友人関係というヤツだ。彼はその後グランジーなバンドを作ってつい最近まで活動していた。

あれ?グランジ関連のコトを書こうとすると寄り道が多くなるな、なんでだろ、まいっか。

で、じゃあ聴かせてよと奪い取ったCDが、デビュー盤の本作だったというわけね。今でこそリマスター盤がリリースされているけど、元の音質はまあまあひどいものだった。というかそういう粗野な部分も含めて、表現したい世界観だったのかな。最初の印象は、ヘヴィで陰鬱なパンク・ロック、といった感じだった気がする。まあそのまんまなんだけどさ。ただ少なくとも1曲聴いて止める、という気分にはならなかったんだな。で2曲目以降を聴いていくと、おや?となる。なんかヘンなコトやってるぞと。ハード・コア・パンクともまた違った激しさ。特徴的なのは、やはりギターとベースの音かな。ブリブリと低音が割れまくる音像は、初めて聴いたわけではなかったけど何か印象に残るものがあった。弾けるな重たさ。初期衝動的な音が胸に刺さる感じがカッコいいよね。

ちなみにこのデビュー盤の1曲目「Touch Me I'm Sick」は多くのミュージシャンにカバーされている。やはり彼らにとってもこの曲の登場は重要だったんだろうなって思う。そのいくつかを紹介しておくね。

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