駄目人間逹 の Wall Of Death

鬱患者の駄目人間が好きな音楽のコトをダラダラ綴るブログ

アルバム・ジャケット展覧会 第弐回 -幻想絵画編-

さっそくの第弐回。こういうのは書ける時に書くのがいいと思うんだよね。第壱回は結構美しくないものをたくさん並べたので、第弐回は耽美的なものを選んでみたくなった。幻想絵画編と銘打ってみたんだけど、わたしが感じる美しさが、誰にとっても同様に美しいと感じるものだとは限らないので、そのあたりはご了承いただきたい。幻想的なジャケットもまた、数多く発表されているから選ぶのが大変だった。といっても、web上で、しかもわたしが設置したブログだと思えば今後何度でも開催できるので、深く悩まず直観的にキュレーションしている。

ではどうぞ。

01.Sense Of Purpose / IN FLAMES

Sense of Purpose

めちゃくちゃカッコいいでしょ、このジャケット。元メロディック・デス・メタル、現エモのIN FLAMESから。アルバム完成度的についてわたしの感想は「まあまあ」って感じだけど、ジャケットだけは大好きなんだよね。想像力を刺激されるっていうか。凝った絵では全然ないけど、印象的でイメージが残るんだよね。IN FLAMESは総じてジャケット・アートのセンスがいいなって思う。

02.Cause Of Death / OBITUARY

Cause of Death

デス・メタルが続くんだけど、OBITUARYも活動歴が永いバンド。わたしが彼らの音楽を聴くきっかけになったのが、このアルバム・ジャケットだった。よく観ると骸骨や亡者の顔のようなものが描かれていてオドロオドロシイんだけど第一印象でわたしは、凄く美しいと感じたんだよね。冷たく美しい青が目を引く。赤も効果的に使われている。今でも不思議だなと感じるのは、背景の大きな「目」はなんなんだろうなってコト。爬虫類や両生類のようなんだけど、判然としないんだよね。アルバム内容は今でいうならオールド・スクールなデス・メタルというコトになるかな。かなりオーソドックスだから、聴きやすいかもしれない。

03.CHAOS A.D. / SEPULTURA

CHAOS A.D. (EXPANDED EDITION) [2CD]

このジャケットも大好きなんだ。メカニカルなモチーフがさり気なく使われていてクールだと思う。この青と黄の補色コントラストも、彩度が低めで渋い印象だよね。よく見ると細かなディテールが丁寧に描きこまれていて、なにか物語性を感じさせる作風も観ていてワクワクする。この逆さに吊るされた人は何者なんだろうか、下から湧いて出ている腕は何を望んでいるのか、妄想は広がる。原画が観たくなる絵。

04.Natural Born Chaos / SOILWORK

Natural Born Chaos

SOILWORKが発表したアルバム群の中では、一番静かな印象のジャケットがこれ。デヴィン・タウンゼントがプロデュースした唯一のアルバムで、この作品をきっかけにして彼らの楽曲は大きくクオリティが向上したと思う。具体的にいえばメロディとスラッシーな要素の成分比が絶妙な塩梅になった、ってコトだと思う。このジャケットは、画面奥で叫んでいる人がいて、でも本人と画面はほぼ白、その叫んでいる何かは黒い蝶、というなんともメルヘンチックな構成といえる。静と動が共存している。

05.Countdown To Extinction / MEGADETH

COUNTDOWN TO EXTINCTION-R

MEGADETHの大ヒット5thアルバムのジャケットがこれ。前作までは、骸骨に目隠し耳隠し口枷がついた通称メガデス君がかならずジャケットに登場していた。メタルらしいアイコンで、メガデスといえばあの骸骨、というイメージ戦略が成功していたよね。しかしこの5thで初めてジャケットからメガデス君が消えたんだ。ただし裏ジャケにはいるんだけどさ。これは彼らが、よりワールド・ワイドな活動を視野に入れて、作品も「狙っていく」と宣言している、のだと感じた。サウンド自体はある意味まとまったというか、尖った部分が落ち着いたというか、初期ファンはこの作品で離れたりもしたんじゃないかなと思う。でもそれと同時に新たな音楽世界の広がりを獲得できたと思うんだよね。このジャケットはターニング・ポイントだったと思う。

06.Black Earth / ARCH ENEMY

Black Earth

わたしが好き好きと書き続けているARCH ENEMYから1stアルバムのジャケット。このアルバムを発表した当初は、パーマネントなバンドとして続ける意図はなく、いわゆるプロジェクト的な存在の予定だった、というのはファンの間では有名な話。プロジェクトで終わらせる可能性があったとはいえ、こんなに美しいイメージを使うそのセンスにわたしはしびれた。モノクロにくすんだ朱色だけ、というシンプルな構成。でも幻想的な空想がわたしの中で大きく広がる。現在このアルバムはジャケットが変更されていて、まったく同じ画面構成のまま2つの顔が骸骨に差し替わってて、わたしはとても残念に思っている。このままのほうが絶対いいのにな。

07.Meliora / GHOST

Meliora

変態ストーナー・ロック・バンドGHOSTのジャケット。かっこいいよね。もうこのバンドはいつもアルバム・ジャケットがヘンでいい。楽曲は1970年代的な雰囲気をもつ、レイドバックしたヘヴィ・ロックで、まったくイイ意味で「古臭い」のである。ジャケットもその世界観に準じて、うっすら古臭い。でもただただ古臭いイメージを表現しているのではなく、GOHSTなりの新しい味付けが追加されている。このバンド、とにかく色々と面白いので、いずれちゃんと紹介するよ。多分多くの人にアピールできる内容だと思う。

08.The Venomous / NIGHTRAGE

The Venomous

NIGHTRAGEは彩度が低い硬質なイメージをジャケットに採用してきたけど、このアルバムでは銅版画のような細かい描線で構成されたイラストに仕上がっている。観るからにブラック・メタル的な印象ではありつつも、内容はよりメロディアスだったりする。このジャケットとのイメージのリンクはさほど強くない気もするんだけどね。絵は美しいと思う。

09.Conquer / SOULFLY

コンクァー~征服~

東洋的なイメージを使ったSOULFLYのジャケット。密教的要素を怪しく使っていてカッコいいと思う。三鈷杵や法具を八臂の猿が持っている。ブラジルのバンドがこんな風に、東洋的宗教観をジャケットに取り入れているのは面白いなって思った。まあカヴァレラ兄弟は、民族的な観念とか伝統を重んじているように感じられるから、割と自然な流れなのかもしれないね。

10.黄金の夜明け / 人間椅子

黄金の夜明け(UHQCD)

日本のヘヴィ・メタル・バンドの中で上位5本の指に入ると勝手に思っている、人間椅子のアルバムから。これぞ幻想絵画だなって思う。彼らの音楽世界そのものが実に幻想的で、とかく色物に見られがちなのが本当にもったいない。人間椅子の、ロマンチックで退廃的で幻想的な世界観がわたしは大好きだ。この絵はまさにそんな彼らの世界観を表現しているなって思う。

11.The Gathering / TESTAMENT

Gathering (Reis)

またもや大好きなTESTAMENTのアルバム・ジャケットを紹介してしまう。この違和感、このセンス、どれもほんのりヘンなのが気に入っている。残念ながらこのアルバムも最近のヴァージョンでは似た別の絵に差し変わってしまっていて、どうして変えてしまったのかと不思議に思っているんだよね。新しい方はなんだか絵が整理されてしまっていて普通感増量してますって感じ。この違和感が良かったのにな。今後もTESTAMENTのアートは紹介してしまいそうな気がしている、いや必ずすると思う。

12.LOUDNESS / LOUDNESS

Loudness

LOUDNESSのジャケットの中では、文句なしに一番素敵だと思っている。というか正直書いてしまうと、LOUDNESSのジャケットは基本的にイマイチなものが多い、もちろん楽曲とは別の話ね。時代性ももちろんあるとは思うけど、パっとしないのが多いんだよね、って思っている。全部がダメってワケじゃない。アルバム・ジャケットの立ち位置が今とは違ったんだろうなとは想像するんだけどさ。だからこのアルバム・ジャケットを観た時は本当に驚いた。いわゆる第三期ね。期間でいえば最も短命だったこの編成は、しかし音楽的には素晴らしいクオリティを表現していたと思う。わたしの好みでいうと、彼らのキャリアの中で一番好き。とにかく絵も音も最高なんだよね。

13.Death Is The Only Martal / THE ACACIA STRAIN

Death Is the Only Mortal [12 inch Analog]

最後はデス・コア系から彼らのアルバム。THE ACACIA STRAINのアルバム・ジャケットはいつも素敵だ。同じアーティスト続けて依頼しているんだと思う。写真を使ったジャケットもあるけれど、それも意識してアート・ワークをコントロールしているコトが判る。退廃的な美というものにわたしは弱いんだな。

最後にヒトコト

どうにも内容が偏ってしまう。わたしという人間のキャパシティなどたかが知れているものだなと、改めて認識した感じ。まあわたしらしい、ってコトでご容赦いただきたい。次はなんというか、笑えるキュレーションを目指してみようかなって思っている。人は真面目になり過ぎると、他人から可笑しく見えてしまうコトがあるんだよね。

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