駄目人間逹 の Wall Of Death

鬱患者の駄目人間が好きな音楽のコトをダラダラ綴るブログ

Arise / SEPULTURA ギリギリのヘッド・バンギング

Arise -Remast-

以前にも紹介したSEPULTURAの最初のヒット・アルバムからリーダー・トラックのこの曲を紹介してみる。このアルバムは1991年発表の4thで、バンドとしての音楽的方向がもうスラッシュ方面にカッチリ固まった状態での制作だったコトもあってか、全3作に比べて格段に完成度があがったんだよね。事実、チャートでの結果もバンド史上最高となり、スラッシュ界隈にその名を轟かせた。5th以降は、より内発的なより民族的な要素を取り入れる方向に向かっていったのは、前に紹介した通り。4thアルバム「Arise」は、スラッシュ・メタルというカテゴライズにおいて彼らの最高傑作だと思う。

そのタイトル・トラック「Arise」は直情的なスラッシュの香りを発散しなくる名曲だと思う。ヴォーカルに音程はほぼなく、吐き捨てる感じのスタイル。とにかくスピーディで、頭を振れるギリギリの速さだと思うんだよね。これ以上速くなるとブラスト・ビートになってしまって、そうなると音の壁のような存在になるので理済みに合わせて「ノる」っていうのとは違った楽しみ方になる。わたしかこの、ギリギリ「ノる」コトが可能なスピード感というのも大好きなんだよね。ブラスト・ビートで浮遊感に身を委ねるのとはまた違った心地よさがあるっつーかさ。

マックスは器用なタイプのヴォーカリストではないので、ヴォーカル・スタイルはシンプルでストレート。初期はデス・メタルやブラック・メタルにカテゴライズされていたりもしたけど、わたしとしては彼らはスラッシュ・メタルの後期継承者だと思う。後のバンドで若いのにスラッシュを演奏するバンドもいて頼もしいけど、彼らはどちらかというとリバイバル的な意味合いを強く感じるんだ。一連の流れの中で自然にスラッシュの方向に向かったのは、SEPULTURAあたりが最後じゃないかな。

音楽シーンは一旦エクストリームな方向に突き進んで先鋭化した後、形を変えながらややキャッチーなベクトルに向かい、再度別軸の先鋭化に向かう、というのは昔から繰り返し起こったエンタテインメントの生理なんだと思う。だからわたしとしては「最後のスラッシュ」的な意味合いでこのアルバムを評価しているんだよね。

どうでもいいけど、このジャケットは聴く人を遠ざけているなって当時から思っていた。ゲテモノのデス・メタルかなって思うじゃない、こんなの見せられたら。録音状態が酷いグロテスクなグラインド・コアなんだろうなあって思いながら手に取ったのを今でも覚えている。まあそれを買ったわたしもわたしだけど、結果的にいい作品に出合えたからよかったよね。わたしはそうやって、ついつい知らないバンドに手を出してはハズレを引きまくっていた。苦い思い出だわ。

TOP ▲