駄目人間逹 の Wall Of Death

鬱患者の駄目人間が好きな音楽のコトをダラダラ綴るブログ

Carry On / ANGRA メロスピ好きは外せないヤツ

エンジェルズ・クライ

メロスピ。この言葉が一番しっくりくるのは、わたしにとってANGRAだ。もちろん彼ら登場以前にも以後にも、メロスピ界隈で素晴らしい作品を発表したグループは数多く存在しているのだけど、このタイミングでこの完成度を表現できたのは、このバンドの強みであり価値だった、と思う。「だった」という過去形なのは、このデビューアルバムの出来栄えを残念ながら本人達も超えるコトはできなかった、今のところ、という印象があるからだ。

好き嫌いがハッキリ別れる独特の節回しでハイトーンを聴かせてくれるのは、アンドレ・マトス。ブラジルのメタル・バンドViperのヴォーカリストとしてデビュー後、このANGRAを結成し、この界隈ではそれなりに評判を呼んだ。とにかくこの1stは隙のない完成度がウリで、わたしは今でも愛聴している。間違いなく名盤だと思うんだけど、どうにもブラジルという土地柄なのか、ワールド・ワイドの成功には繋がっていない印象があって、もったいないなぁと感じてしまう。

キー・マンであったマトスは、ANGRAとしては2枚のアルバムを発表した時点でこのグループを脱退してしまう。その後、幾つかのバンドを作ったり出たり出戻ったりと落ち着きがない感じで、飽き性なのか理想が高過ぎるのか、実はかなり複雑な人なのかなあなんて考えたりもする、あ、勝手な妄想だけどね。ただ、わたしは彼の節回しというかコブシ?にハマれたクチなので、安定したメンバーと出会って素晴らしい作品を発表し続けて欲しいなって思っているんだけどね。

こうしたメロスピは、往々にしてクラシック・ミュージックに接近するコトがある。この曲でもフィドルが大々的にアレンジに加わっているし、間奏部分の展開などはオペラを観ているかのような印象さえある(オペラをしっかり観劇したコトがないわたしがいうのもナンだけど)。こういうクラシック感や大仰な雰囲気、もっといえばお高い感じ、というのは、ハード・ロック/ヘヴィ・メタルの世界において「リスナーの思想」にまでタッチする、かなり大きな分岐点、というか踏み絵なのよね。

古くは、DEEP PUEPLEのリッチー・ブラックモアは、既にクラシカルな旋律を多用した様式美系のギター・プレイを聴かせてくれていたし、ロックとの相性は決して悪くないと思うのだけど、それでもロックやメタルという音楽が持つ攻撃的な側面が、時としてバッティングしてしまうコトも、これはこれで確かにある。音楽のジャンルそのものがプレイヤーやリスナーの思想を確定してしまうようなコトはないんだけど、うっすら関連はする、というのが面倒な部分でもあるんだよね。

このコトは、ブラック・メタル界隈のグループを紹介する時にも、また触れる話題になると思うから、軽く覚えておいてほしい。

いずれにせよ、アンドレ・マトスはANGRAを去り、しかしバンドは今でも精力的に活動を続けている。実は今年、新作のリリースもアナウンスされているんだよね。久しぶりのアルバム発表なので、楽しみに待ちたいなと思っているんだ。

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