駄目人間逹 の Wall Of Death

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We All Fall Down / BLUE MURDER サイクスの歴史を振り返っておく

ナッシング・バット・トラブル+1

ジョン・サイクスです。HR/HMファンなら誰でも知ってる?かもしれないね。わたしが大好きなギタリストの一人。彼のコトを語り出すとそれはそれでなかなかの長文になってしまう気がするから、まずは彼の作品の中でも比較的新しい方の曲を紹介しようと思う。とはいえこのアルバムは1993年発表だから、えっと24年も前(あ、ちょっと眩暈がしてきた)。

ジョン・サイクスは19歳の時、イギリスのTYGERS OF PAN TANGというバンドにスカウトされプロデビューする。このバンドでNWOBHM全盛期を経験したサイクスは、オジー・オズボーンのバンドに加入するべくオーディションを受けるために同バンドを脱退する。そもそもそれが凄いけどね。オーディション受ける為に、きちんとスジを通すその男気は本物だと思う。退路を断って挑戦する、なんて言葉でいう程簡単なコトじゃないからね。後の様々なエピソードが彼の人間性を物語っている。

ところがそうまでしたけど、残念ながらサイクスはオーディションに落選してしまう。しかしそんな彼を、1970年代に活躍したアイルランドのバンド、THIN LIZZYが拾い上げる。この頃THIN LIZZYは既にピークを過ぎた伝説的バンドと化していた。でもサイクスが1983年に参加した、12作目にして最後のスタジオ・アルバム「Thunder and Lightning」は、素晴らしい出来栄えだった。ツイン・ギターの編成で、もう一人のギタリストであるスコット・ゴーハムとの熱いプレイが胸を打つ傑作だと思う。THIN LIZZYについてはいずれ必ず紹介するから待ってて。そのTHIN LIZZYも1983年に解散する。

でここからがまた凄い展開が待っていた。デイヴィッド・カヴァデールにスカウトされ、今度はWHITE SNAKEに加入してしまうんだ。なんというか、シンデレラ・ボーイ過ぎて飽きれる、いや勿論彼の素晴らしいギター・プレイあってこそのキャリア・アップなんだけど、こうもトントン拍子でビックネームになっていくのは、なかなか珍しいんじゃないかなって思う。そして1987年、HR/HM界隈のみならず世界的な大成功を収める名盤「WHITESNAKE(白蛇の紋章~サーペンス・アルバス)」が発表される。このアルバムはビルボードチャートにおいて、マイケル・ジャクソンの『Bad』に次ぐ、最高2位というから、どれほどの勢いがあったのか判ると思う。

ところが諸説ありつつも、とにかく、このアルバム制作に参加したメンバーは全員アルバム発表を待たず、デイヴィッド・カヴァデールに解雇されてしまう。これは後のインタビューで双方の言い分が食い違っているから、真実は闇の中、なんだよね。ただ解雇劇のあとデイヴィッド・カヴァデールは、HR/HM界隈のスーパー・スターを集めたヒーロー・バンドを編成して、その後のワールド・ツアーを大成功させたのは事実。

この件についてジョン・サイクスは、数々のインタビューでデイヴィッド・カヴァデールを非難している。WHITE SNAKEについてはいずれ必ず紹介するから待ってて。そのWHITE SNAKEも1990年に解散する。この世界も盛者必衰の理からは逃れられないんだね。

で、である。そんな不本意な扱いを受けたジョン・サイクスが自分の実力を誰にも邪魔されず示す為に結成したバンドがBLUE MURDERなの。ふうココまで長かった、よくついてきてくれたね。1st「Blue Murder」は1989年に発表された。すごいでしょ、1980年代だけでこんなにも出来事が起こってるんだ。もちろん他のバンドでも様々な事件や名盤が生まれていたわけだから、1980年代が如何にスリリングでエキサイティングだったか、っていう話よね。結成当時は3人編成だったこのバンドは、続く1993年の2nd「Nothin’ But Trouble」では4人編成でレコーディングされている。2枚のアルバムは、ここまで華々しいキャリアを積んできたサイクス節が炸裂する最高の出来栄えだった、んだけど、残念ながら商業的成功には結びつかなかったんだよね。時は既にグランジの時代を迎えてて、HR/HM冬の時代に突入していたんだ(NIRVANAの2nd「Never Mind」は1991年発表)。

そんな背景もあって、HR/HM史上でのみ語られるコトが多いBLUE MURDERなんだけど、今聴いてもこの音は素晴らしいと思うんだよね。このギター・プレイに、この歌唱力、そしてルックス、ってもうロシヤル・ストレート・フラッシュなんだけどな。時代に翻弄された名ギタリストが、1990年代にどれほど姿を消しかことか、今となっては遠い昔の出来事みたい、いや本当に遠い昔なんだけどね(あ、ちょっと眩暈がしてきた)。

サイクスはこのアルバムを発表後BLUE MURDERを解散させてソロ名義の活動に移ったんだけど、正直その内容は迷走していたな。1990年代はあまりに過酷だった。

でもわたしは、この2ndを繰り返し何度も聴いていたな。大好きだった。

気が付けば、やっぱり長文になってしまった。サイクスの歴史の回だったね。今後もBLUE MURDERは紹介したいな。あと、THIN LIZZYとWHITE SNAKE。この2バンドも名盤、名曲が多すぎて気が遠くなるほどだけど、楽しみにしてて。

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